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「Canvaでデジタルクリエーション」WSを開催します!

Webアプリ「Canva」の素材やAI画像生成機能を活用し、慣用句や四字熟語のイメージをアウトプットしてみましょう!

ゲストとして、特別支援学校の教員を勤めながら、マイクロソフト認定教育イノベーター、Apple Distinguished Educator、モリサワUDフォントエバンジェリスト、彩特ICT/AT.labo代表としてもご活躍中の佐藤裕理さんをお迎えします。

今回のワークでは、Canva for Educationもしくは有料のCanva Proアカウントが必要になります。
教員(大学の先生は対象外)の方は Canva for Educationのアカウントがおすすめです。 
最新の申請方法は下記のサイトをご参照ください↓
https://tamekamo.com/2023/09/03/canva-edu-apply/

お申し込みはこちらから。ご参加お待ちしております!

12月から1月にかけての研修会でお話したこと

12月末から1月初めに、「埼玉県特別支援教育研究会 冬の研修セミナー」「埼玉県特別支援学校長会主催専門研修」「筑波大学附属聴覚特別支援学校職員研修会」で講演をさせていただく機会がありました。

3つの研修会では、まず「人々の意識や社会のあり方の変化」についてお話をしました。

今年の研修会でご紹介したのは、2024年1月1日の日本経済新聞朝刊1面に掲載された「昭和99年 ニッポン反転」という記事です。

今年は昭和だと99年。
今なお残る様々な昭和のシステムは時代に合わなくなっています。

記事には、
「昭和をやめ、若い力を引きだそう」
「多くの人は若者が希望を持ちにくい社会を案じている」
「年功序列。変化が生まれない」(大学3年、22歳)
「変わらない社会は良いことに見えて、成長への意志を奪う」
とした内容が書かれています。

その中で紹介されていた建設ITサービスの現場サポート株式会社の取り組みがとても目を惹きました。
Good Place To Workの記事厚生労働省働き方改革特設サイトの記事も参考にしてみると、とても印象的だったのは、

「若手が生き生き働く組織づくりのヒントは”主体性”」
「経営理念をつくるプロジェクトにも若手が参加」
「自分たちでつくった理念だからこそ、本気になって叶えたいと思えるし、自分が何をすべきか見えてくる」
「”良好な人間関係”への強いこだわり コミュニケーションがオープンで活発」

といった点です。もともと離職率の高かった会社の風土を1から新しいものに創りあげていったとのことでした。

学校という組織における若手の育成についても、授業での子どもたちの学びについても、この取り組みは参考になるヒントが隠されているのではないかと思います。
また、今後の特別支援教育で大切になるポイントとして、次のこともご紹介しています。

令和5年(2023年)6月に閣議決定された第4期教育振興基本計画には、共生社会の実現に向けた教育の推進の1つとして、「支援を必要とする子供の長所・強みに着目する視点の重視」が示されました。

”支援を必要とする子供やマイノリティの子供の他の子供との差異を「弱み」として捉え、そこに着目して支えるという視点だけではなく、そうした子供たちが持っているさせていく視点(エンパワメント)を取り入れることも大切”

という視点です。

そうした長所・強みを引き出し可能性を発揮させていくには、「アイデアや表現のツールとしてICTを活用すること」「ICTで学びの選択肢を広げること」「今までの当たり前や前例に捉われず、柔軟な発想やアプローチを試みること」がとても重要になると考えています。
さらに「AIをどう活用していくか」も今後の教育で求められるようになっていきます。

生成AIについても、「まずはご自分で試してみて、何ができるか、どんな機能があるかを実感してみましょう」ということをお話ししています。

たとえば、上記のタブレットを操作する子どもの画像は、生成AI「Adobe Firefly」で作成したものです。
自分のイメージ通りの画像を生成するにはプロンプトをどう工夫したらよいか、実際に試行錯誤しながらやってみると、いろいろな気づきがあります。

新しい技術が登場した時にどう扱うのが正しいのか、すぐに得られる正解はないので、まず試してみて、どんな可能性があるかを体感してみることが大切ではと思います。
人を育てる営みや教育は、すぐに目に見える成果が得られることは少ないかもしれません。
こんな格言があります。

「If you spend your time chasing butterflies, they will fly away.
If you spend your time creating a beautiful garden, the buttferflies will come to you.
And if they don't come, you still have your garden.」

私たちが教育に取り組んでいく際の大切な示唆がこの言葉にあるのではないか、最後はそんなお話をさせていただいています。

八丈町立三根小学校研究発表会で講師を務めました!

令和5年度八丈町教育研究奨励校である、八丈町立三根小学校の研究発表会で講師を務めました。

三根小学校は、「コミュニケーションを豊かに、より効果的に行う児童を育むための取り組み」を研究テーマに、「ICTを活用しながら、目的・他者への意識をもったアウトプットに取り組み、コミュニケーションの質と量を高める」授業づくりを進めてきています。

6月の校内研究会にお声かけいただいた時は、6年生の図画工作の鑑賞の授業を拝見しました。
4年生の作品を鑑賞し、「推しの1枚」をグループで話し合って見つける、という子どもたちのコミュニケーションを大切にした授業でした。

授業後の対話型協議会では、アウトプットとフィードバックをテーマに活発な意見が交わされ、授業の捉え方や今後の展開について、私も学びを深めることができました。

講演では、「子どもたちの問いをどう作り出すか」「自分ごととして作品を鑑賞することができるか」という視点からお話をさせていただきました。
それから半年が経った今回の研究発表会では、全校でPadletが駆使され、コミュニケーションとアウトプットを大切にした授業が展開されていました。

「八丈島の魅力をどう伝えて広げるかの動画制作」「地元の食材を生かし、環境にも配慮した献立の考案」「読み手をワクワクドキドキさせるような物語づくり」「"じょうぶ、はやい、高い、遠い、おもしろい"おもちゃを作るためのパワーアップ大作戦」など、どれも研究テーマを意識して取り入れた工夫がよく分かる研究授業でした。
研究協議会でもPadletをベースに意見の共有がなされ、当日の資料も指導案もアンケートもすべてPadlet上にアップされているという、Padletのよさをフル活用した研究発表会でした。
講演では「クリエイティブなアウトプットを育むICTの活用」をテーマにお話をさせていただきました。

大人も子どももワクワクとアイデアを生み出せる授業づくりがクリエイティビティを育みます。

そのためには、アイデアを引き出し広げるファシリテートや、心理的安全性、どんな案も否定されず、新規な発想を歓迎する場づくりが大切になってきます。

そうした場の中で、コミュニケーションや表現のツールとしてICTを活用することができれば、デジタルのよさを生かしたクリエイティブな学びが展開できていくのではと考えています。
八丈島は強風が吹いていることが多く、今回も飛行機が着陸できるかどうかという条件付き運航でした。

着陸直前に三根小学校の校庭から飛行機に手を振ってくれている様子が見え、無事に到着ができて本当によかったです。

三根小学校のみなさん、ありがとうございました!